技術資料:塩ビ分析
この2物質は、ガス状ですと比較的安定しており、検出・定量にさほど問題は生じません。しかし、水中およびVOC-11など多成分と混合している場合は、極めて難しい分析になります。特に、ラボ内で大掛かりな装置を使用する場合は、かなりの精度で測定できるとの報告がなされていますが、土壌汚染対策法に準じた現場での分析では容易ではありません。
塩化ビニルモノマー(VCM)ガスクロトグラフ
塩化ビニルモノマーは沸点―39℃の気体である為、水中に溶解された低濃度のそれを検出・定量するのは極めて困難です。土壌汚染対策法に準じて、
①土壌ガス中のVCM 0.1ppmの定量と、②地下水中のVCM 0.002mg/Lを紹介いたします。
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1.. 土壌ガス中のVCM
装置・注入口 |
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クールオンカラム、シリンジ注入法 |
・検出器 |
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Channel-2: 光イオン化検出器(PID) |
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Channel-3: 乾式電気伝導度検出器(DELCD) |
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2. 地下水中のVCM
装置・注入口 |
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クールオンカラム、シリンジ注入法 |
・検出器 |
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Channel-2: 光イオン化検出器(PID) |
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Channel-3: 乾式電気伝導度検出器(DELCD) |
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これは基準値2ppbに焦点を合わせ、低濃度領域用のプログラムで測定したものです。
【備考】ガスクロには、チャンネル2に光イオン化検出器(PID)、チャンネル3に乾式電気伝導度検出器(DELCD)を使用しています。チャンネル1には水素炎イオン化検出器(FID)をセットしましたが、感度が悪く、また溶媒(メタノール)を検出してしまう為、溶出時間の早い塩化ビニルモノマーは溶媒ピークに隠れて測定できません。
塩化ビニルモノマーは沸点―39℃の気体である為、水中に溶解された低濃度のそれを検出・定量するのは極めて困難です。これは基準値2ppbに焦点を合わせ、低濃度領域用のプログラムで測定したものです。
検出器には、チャンネル2に光イオン化検出器(PID)、チャンネル3に乾式電気伝導度検出器(DELCD)を使用しています。チャンネル1には水素炎イオン化検出器(FID)をセットしましたが、感度が悪く、また溶媒(メタノール)を検出してしまう為、溶出時間の早い塩化ビニルモノマーは溶媒ピークに隠れて測定できません。