GCの基本的理論
ガスクロマトグラフィーについて | ||||||||||||||||||
世の中に現存する全ての物体は、様々な元素で構成されており、それを解明することは大変重要な科学です。その手法の一つのクロマトグラフィーとは混合物質を分離・精製する技法で、1906年にツヴェットにより発明されて以来、ペーパークロマト、薄層クロマトなど様々な手法が開発されてきましたが、現在はカラムクロマトが主流です。ここではガス化された試料の測定のために装置化されたカラムガスクロマトグラフについて説明します。原理的には、注入口から注入された試料中の各物質の大きさ・吸着力・親和力・分配係数の差などを利用して、成分ごとに分離するものですが、最初に最も基本的な吸着クロマトを説明します。 |
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①移動相(キャリヤーガス) ②試料注入口 ③カラム(固定相) ④検出器 ⑤排気 ⑥データ処理器(PCなど) |
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SRI GC Model-30ガスクロマトグラフ PeakSimpleデータ処理システム | ||||||||||||||||||
このModel-30ガスクロマトグラフは、初心者の方にクロマトの原理を学んでいただく為に開発しました。移動相(キャリヤーガス)に空気を使用するシステムで、固定相(充填剤)を充填したカラムには、排気口に接続したエアー吸引ポンプにより、常に空気が供給されています。注入口から分析試料を注入すると、試料はカラムに移送されます。カラム内に充填されているシリカゲルに吸・脱着を繰り返しながら分離されます。分離された試料は、物質ごとにTCD検出器に導入され、成分ごとの熱伝導度を測定し、PCに搭載したデータ解析ソフト「PeakSimple」で処理したのが下段のクロマトグラムです。ハンディータイプですから、屋外測定にもさいてきです。尚、キャリヤーガスとして窒素、ヘリウム、水素などのボンベガスを使用することも可能です。(オプション) | ||||||||||||||||||
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【解説】クロマトグラフィーの最終目的は、如何に迅速に、且つ正確に成分量の測定、あるいは混合比率を求めることで、その為に様々な機能をガスクロに付加させる必要があります。SRI社では、そのレベルに対応するための機種を取り揃えています。 | ||||||||||||||||||
汎用TCDガスクロマトグラフ | ||||||||||||||||||
SRI 310 本体(0310-1003) TCD検出器(8690-0007) オンカラム注入口 電子ガス圧制御(EPC) 1m シリカゲルカラム(8600-PK1B) PeakSimple 1チャンネル |
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一般大気 | 人の息 | |||||||||||||||||
この汎用TCDガスクロマトグラフは、化学系高等専門学校、大学教養学部の実習に適しています。Model-30GCとの違いはカラムオーブンが装備されていることです。常温ではカラムに吸着されて溶出されない成分や、溶出に時間がかかる物質が多々あります。これらの問題は、カラムを加熱することで、ある程度解決します。加熱は、昇温プログラムで温度上昇を細かく制御することにより、分離能を高め、完全分離を目標としています。キャリヤーガスはEPC(電子ガス圧制御器)でコントロールしますので再現性に優れ、また検出器には4フィラメント熱伝導度検出器(TCD)を搭載していますので、高感度で安定したデータが得られます。各ユニットの制御およびデータ処理は、PCに搭載した「PeakSimple」ソフトで対応します。詳細はこちら http://www.technointer.com/special_gc.html 【解説】汎用型である310GCはカラム、検出器、注入口など様々なパーツを自由に組み替え可能です。SRI社は13種類の注入ユニット、17種類の検出器をご用意し、様々なアプリケーションに対応出来るシステムを構築できます。アプリケーションに拠っては、オートサンプラーやサンプル濃縮注入口などを装着できる8610GCが必要となります。 |
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