透明アクリル製リユーザブルタイプベーラーサンプラー
何度でも使用でき、上下部に逆止弁があり、自重があるためスムーズに採水ができる地下水採水器
テクノインターナショナル株式会社
03-5303-9700
高品質、使い易さ、丈夫さを追求した試料採取機器。理想的なサンプリング器材をお届けする
・・・それが使命と私たちは考えます
会社案内 お問い合わせ 特定商取引の法律に基づく表記
洗浄することで、何度も利用できるリユーザブルタイプのベーラーサンプラーです。
採水する量や、採水する方法により、4種類のタイプがあります。
Type200, 直径3cm, 200mL(商品番号:1-BR-0001-3) |
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Type400, 直径4cm, 400mL(商品番号:1-BR-0001-4) |
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メッセンジャー式Type400,直径4cm,400mL(商品番号:1-BR-0001-4Mes) |
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ご紹介する透明アクリル製リユーザブルタイプベーラーサンプラーの素材は、胴体部(筒)が肉厚の透明アクリル、上部下部及び弁はステンレスで造られています。
上下の弁は、ベーラー内部でステンレスの針金または棒で物理的につながっており、上下の弁が連動して開閉します。このため、一方のみが開くことはありません。
また、この弁は逆流防止型となっています。ベーラーを回収する(巻き上げる)際、上部弁に井戸孔内の水があたることから、上部の弁は必ず閉じることになります。この上部弁には物理的に下部弁が接続しているため、下部弁は物理的に閉じていることになります。もちろんベーラー内部の水の自重でも、下部弁は開くことはありません。
ただし、回収時に、水中で少しでも降ろしてしまえば弁は開いてしまいますので、速度は遅くても良いので、引き上げは継続してください。
本製品のうち、メッセンジャー式ベーラー以外のベーラーには、試料水を泡立てないように分取するためのコックはありません(オプションとしての用意はありません)。採水後、ビーカーなどに取り分けた後、試料ビン等に分取します。
メッセンジャー式採水器には、分取用コックが底部にあらかじめ装着されています。
- 本製品の構造的特徴
- 本体が透明:採水した井戸孔内水を確認でき、また撮影も可能です。
- 上部に逆流逆止弁:ベーラーを上げる際において、異なる(浅い)深度の孔内水の混合を発生させない。
- ベーラー自体に自重がある:スムーズにベーラーを下げることが可能。スムーズに井戸孔内を下ろすことによって、孔内水をできるだけ乱さずに採水を行う。なおType200については、下部に口金と一体となっているステンレスのおもりにより、自重を確保しています。
- 長さが約30cm:採水区間をできるだけピンポイントで行う事が可能。パッシブサンプラーとしても利用できる。
(3〜5倍容量の揚水後に採水を行いたい場合には、多くの揚水が可能なベーラーで揚水を行った後に、このベーラーを使うと良い。)
- メッセンジャー式採水器(Type400+Mes)、商品番号:1-BR-0001-4Mes)の特徴
メッセンジャー式ベーラー(採水器)は、採水器本体の上下に機械的に閉開する弁が内蔵されており、メッセンジャーと呼ばれる錘(おもり)をロープに沿わせて落下させることにより、上下の弁を機械的に閉じる採水器です。
採水深度に降下させた採水器に、メッセンジャー(錘)を降下させ、ベーラーの上下弁を物理的に閉じます。これにより確実に所定深度の採水を行うことができるものです。
- 採水器下部に、採水した水を分取するコックが付いています。
- メッセンジャーは1つ同封しています。大きさは、直径28mm、長さ48mm、重さ210gです。中央部の孔の直径は、8mmです。
- メッセンジャーの重さにより、採水器のロックが外れ、採水器の上と下の弁を閉じることで、確実に限定された深度の採水をすることができます。また、上下の弁は、ロックされませんが、上部弁は構造的に、下部弁はOリングで閉じられておりますので、回収時に他深度の水が混入することはありません。
- 採水深度の水圧は保持できません。
- 仕様
- 材質:透明アクリル(本体)、ステンレス(弁)、ウレタン(メッセンジャー式を除く3タイプの弁のシール材)
- 色:透明(採水試料を見ることができます)
- バルブ:ダブルチェックバルブ(ベーラー頭部・下部に逆止弁)
- 大きさ・容量:以下の表の4種
当製品(アクリル製ベーラー)の種類と仕様
型番/構造 |
最大 直径 (mm) |
全長 (mm) |
容量 (mL) |
重さ (g) |
Type200 1-BR-0001-3 |
30 |
600 |
200 |
490 |
Type400 1-BR-0001-4 |
40 |
600 |
400 |
550 |
Type400+Mes (メッセンジャー式採水器) 1-BR-0001-4Mes |
45 (※) |
750 |
400 |
本体:790 Mes:210 |
Type600 1-BR-0001-5 |
50 |
600 |
600 |
800 |
※:弁の開閉機構部を含めたベーラー自体の最大部分の直径です。
アクリルの筒自体の直径は40mmです。
- 注意
- 初めてお使いになる際には、分析用科学機器の洗浄法に従って、必ず洗浄を行ってからご使用ください。
- メッセンジャー式採水器は、取り扱いに注意が必要です。このページの下部の使用方法をご参考ください。
価格:
Type200: 価格は一覧表をご覧下さい 商品番号:1-BR-0001-3(1個)
Type400: 価格は一覧表をご覧下さい 商品番号:1-BR-0001-4(1個)
Type400+Mes: 価格は一覧表をご覧下さい 商品番号:1-BR-0001-4Mes(1個)
Type600: 価格は一覧表をご覧下さい 商品番号:1-BR-0001-5(1個)
この製品のご注文またはお問い合わせは当社まで
当製品にかかる関連情報
- «他のベーラーやベーラーロープ・リールはこちら» 当ロープはメッセンジャー式の採水器にはご利用いただけません。
- 他の種類のベーラー
- ベーラーロープ・リール・ベーラー用おもり
- 実験器具用無リン洗剤・ベーラー用ブラシ
- «本製品(アクリル製ベーラー採水器)の使用・採水方法(使い方)»
- (メッセンジャー式採水器の使用法は、この下のメッセンジャー式採水器の使用・採水方法(使い方)に記載しています。)
- 井戸の孔内水位を測定します。その後、水試料を保管する容器と、バケツ(又はたらい)を用意します。
- ベーラーを吊すロープ先端のナスカンへ確実に接続し、井戸へ投入します。
- 測定した水面直上で一度下降を止め、その後、ゆっくりと水中に降ろします。
- 水中に入ってからは、採水器内部を適切に水が通過する程度の速度で下降させます。下降が遅い場合には、次回にはベーラー用おもりを負荷しても良いでしょう。ただし、あまり速くすることは孔内水を乱すことになります。
- 所定の深度まで、井戸孔内の水の状態を乱さないため、できるだけ一定速度で、下降させます。
- 採水予定の深度になったら、その深度で下降を止めます。下降を止めることにより、上下のバルブは閉じられ、採水器内部に所定深度の孔内水が保持されます。
- 採水器を回収するため、採水器を上昇させます。上昇も下降と同様に一定速度で行ってください。回収する際は、決して、水中では採水器を下降させないでください。バルブが開いてしまうため、下降させた深度の水が、採水器内に入ってしまいます。
- ベーラー回収後、試料水を入れるためのビーカーや容器の中で、ベーラー上部の弁の上にある取っ手を引き上げ、上下の弁を開け、ベーラー内部の試料水をビーカーや容器に入れます。この際、ベーラー先端を試料水中に入れ、できるだけ泡立てないようにします。
- 採水した水試料を保管する容器に分取します。
- «メッセンジャー式採水器の使用・採水方法(使い方)»
- メッセンジャー式の採水器は、上下の弁が機械的に開いているもので、メッセンジャーと呼ばれる錘(おもり)が落下する力により、上下の弁を機械的に閉じる形式の採水器です。
- 採水方法:
- あらかじめ、ベーラーを吊すロープに錘(メッセンジャー)を通しておき、手元で保持します。
- 採水器の上下弁を物理的に常時空いた状態とし、この状態で井戸孔内に降ろしていきます。採水したい深度に到達後、ベーラーの降下を止め、地上よりメッセンジャーをロープに伝わせ落下させます。
- メッセンジャーの重さでベーラーの上下弁が閉じられ、その深度の水がベーラーに閉じ込められます。
- ロープを巻き上げ、ベーラーを地上に回収します。
- 採水した試料は、底部に装着されているコックから分取します。
- ご使用に際してのご注意:事前に何度か試験的に採水し、扱いに慣れておくことをお薦めします。
- メッセンジャーはあらかじめ採水ロープに通しておく必要があります。
- 採水ロープは、メッセンジャーをスムーズに伝わせる(下降させる)ため、5mm程度以下、又はこれよりもできるだけ細いものとし、キンク(よりやねじれによる肥大化)の発生していないロープをお使いください。また、採水器への取り付け部についても、その取り付け部分でメッセンジャーがスムーズに通過することを、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。なお、弊社の採水ロープは使用できません。
- 下に降りている(ベーラーの頭部に降りている)メッセンジャーを地上まで引き上げるには、次回の採水時において、ベーラーを投入し(ロープを繰り出し)ながら、メッセンジャーを井戸孔口で保持すれば、採水ごとにメッセンジャーを手元まであげなくとも、使うことができます。特に深い場合においてこの作業を行うためには、リールがあると便利です。
- 深い深度の場合、ロープを握っていても、メッセンジャーが到達した(弁が閉じられる)ことを感じることができません。一般的な方法としては、あらかじめ任意の浅い深度で投入からの到達時間を測定しておき、その深度と経過時間に基づき、推定する方法が用いられています。
- 地上にベーラーを回収後、ベーラー本体(透明のアクリル筒の胴体部)を持つと、採水した水の自重で弁が開き、採水した試料が流れ出てしまいます。あらかじめベーラーを吊り下げるものを用意しておき、吊り下げた状態で採水コックから分取すると、効率もよく便利です。
- «リユーザブルタイプベーラーの採水ごとに行う洗浄の一般的な方法»
- 購入時や保管前の洗浄は、分析用科学機器の洗浄法に従ってください。
- ここでは現場で、採水ごとに行うon-siteの洗浄の概要について書いています。
- 実際の扱いについては、下記参考文献をご参照の上、洗浄を行ってください。
- 無機物を対象とした樹脂製のベーラーの場合
- 濡れている間に、水道水などですすぎ、内部や外部の付着水を流します。
- 5%のHCl溶液を通しベーラー内部が洗浄されたことを確認し、十分に脱イオン水を通過させます。
一部でも金属がある場合には、酸を使わずに、実験器具用無リン洗剤をベーラーに通し、脱イオン水ですすぎます。
- 内部にHCl溶液が残っていないことをpHメーターで確認し(その値が洗浄用の脱イオン水と同一か、または6.0よりも大きいこと)、次の採取を行います。
- 有機物を対象とした樹脂製のベーラーの場合
- 濡れている間に、水道水などですすぎ、内部や外部の付着水を流します。
- 実験器具用無リン洗剤をベーラーに通し、水道水または脱イオン水ですすぎます。
- メタノールですすぎ、乾燥させるか、または脱イオン水でメタノールを洗い流して、次の採取を行います。
- TPCまたはDOC分析用のベーラーには、メタノールによるすすぎは行ってはいけません。
- 無機物の採取も併せて行う場合、非金属のベーラーに対して、洗剤で洗浄し水道水で洗いながした後、メタノールを通し、その後に酸ですすぐと良いでしょう。
- 洗浄に関する参考資料
- USGS - National Field Manual for the Collection of Water-Quality Data (TWRI Book 9), ″Chapter A3. Cleaning of Equipment for Water Sampling -Version 2.0 ″, April 2004
- «特殊な場合のベーラーの洗浄方法»
- 油が付着している場合
- 実験器具用無リン洗剤を適切な濃度(Liquinoxの場合は10%)で用意します。
- 樹脂が傷つくことのないやわらかいブラシなどを使って油を洗い落とします。
- もしそれでも落ちない様でしたら、エタノールやメタノール、アセトンなどで拭き取ります。なおこれらの薬品を使用する場合、適切に管理された状態で行ってください。
- 水道水で洗剤を洗い流した後、脱イオン水ですすぎ、十分に乾燥させ、保管します。
- 人の糞便性大腸菌類や家畜などの糞尿を含む場合
- 上記に書かれた洗剤による洗浄は事前に行っているものとします。
- 50ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液、またはエタノール、メタノールを用意します。これらの薬品によっては、シール材や本体の材質を痛める場合がありますので、事前確認を必ずしていただくようにして下さい。
- これらの溶液で、ベーラーやロープ等を拭きます。
- 引用文献
- USGS - National Field Manual for the Collection of Water-Quality Data (TWRI Book 9), ″Chapter A3. Cleaning of Equipment for Water Sampling -Version 2.0 ″, April 2004
- 訳者注)次亜塩素酸ナトリウム水溶液の濃度について:ノロウイルス対策用の日用品の消毒には、日本国内では塩素濃度200ppm〜500ppmの濃度のものを用いるとしています。(例えば、ノロウイルスの消毒方法(内閣府食品安全委員会)。)ここで紹介したUSGSのマニュアルでは、濃度を50ppmとしたものを用いています。従って、現場の状況に応じて濃度を濃くするなどの必要な調整をしてください。
- 50ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を作る方法
- 日本国内で販売されている消毒薬と言われている同製品(次亜塩素酸ナトリウム水溶液)は有効塩素量が約6%です。まずはじめに、これを20倍希釈した3,000ppmの水溶液を作成します。この3,000ppmの水溶液は、ペットボトルのキャップ1杯の原液に、同じキャップ19杯の水で薄めます。比率ですので、大きさが同じであれば、何でも結構です。この水溶液は、キャップ付きの容器に入れて、強く蓋をしたとしても、1週間程度しか濃度がもちません。必要に応じて作成してください。
- 次に1.5Lの50ppmの溶液を作成します。1.5Lのペットボトルであれば、この容器に3,000ppm水溶液25mLを入れ、水を加えて1.5Lにすれば50ppmになります。この水溶液は、そのままの状態でも濃度が自然に薄まってしましますので、作成した当日に使い切った方がよいでしょう。
- «内径5cm程度までの井戸に使用する場合のベーラー太さの考え方»
- 井戸に使用するベーラーの太さの選定については、採水する水の量(分析に必要な量)だけでなく、井戸管の内径も考慮して選定する必要があります。
- 弊社取り扱いのベーラーの外径は概ね3〜5cmですので、内径5cm程度までの井戸について、特に、注意が必要です。
- これは、井戸内部でベーラーが引っかからないようにするためで、井戸内径とベーラー外径とのクリアランス(隙間)に配慮して、選定をする必要があります。ベーラーが井戸内部で引っかかり、回収できなくなってしまえば、二度と採水ができなくなるばかりでなく、井戸を再設置することにもなりかねません。
- まれにではありますが、井戸の内部では以下の様な状況となっている場合もあり、ベーラーが井戸内部で引っかかる原因にもなります。通常の場合、井戸孔底まで目視ができませんので、井戸内部がこのような状況になっていることの確認ができません。この点からも、適度なクリアランスが必要となります。
- スクリーン(日本国内ではストレーナーと呼ばれることが多い)の加工精度が悪いものがあり、内部側に「バリ」が出ている場合があります。
- 井戸管と井戸管の接続(接合)部において、接合部に隙間(溝)がある場合があります。(ネジ加工により接続された管ではなく、ソケットによる接続の場合が多い。)
- スクリーン部や、管の接合部からシーリング材等が井戸内部へ侵出し、これが内部で固化している場合があります。
- 深い井戸の場合、井戸は、必ずしも完全な鉛直下方になっているとは限らず、曲がっている場合があります。また、大きな地震による地盤変動(地盤の液状化も含む)により、井戸管が曲がっている、又は接合部でずれている場合もあります。
細い径の観測井に使われることの多いパイプのサイズ(必ず原典にて確認をしてください)
規格やメーカー |
呼び方 |
外径±許容差 (mm) |
肉厚+許容差 (mm) |
内径 (mm) |
規格等 |
備考 |
硬質ポリ塩化ビニル管VP, HIVP(耐衝撃性) (肉厚管) |
25 |
32(±0.2) |
3.1(+0.8) |
25 |
JIS K 6742 |
− |
30 |
38(±0.2) |
3.1(+0.8) |
31 |
JIS K 6742 |
− |
40 |
48(±0.2) |
3.6(+0.8) |
40 |
JIS K 6741 |
− |
50 |
60(±0.2) |
4.1(+0.8) |
51 |
JIS K 6741 |
− |
65 |
76(±0.3) |
4.1(+0.8) |
67 |
JIS K 6741 |
− |
(有)いどや 井戸用PVCパイプ |
25シリーズ |
32 |
3.5 |
25 |
− |
− |
40シリーズ |
48 |
4 |
40 |
− |
− |
50シリーズ |
60 |
4.5 |
51 |
− |
− |
65シリーズ |
76 |
4.5 |
67 |
− |
− |
«スクリーン深度が不明の場合»
井戸管が電気を通さない場合、簡易な電気検層を行うことで把握できます。
電気を通す管の場合、孔内を観測するカメラ(横方向の撮影ができるもの)で確認をします。
いずれも、地質調査等の会社向けに機器のレンタルがあるほか、地質調査の会社や土木に強い建設コンサルタントで機器を保有していることが多く、これらの会社によりスクリーン深度の調査が行われています。
更新日:2023年10月18日
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