フッ素樹脂製リユーザブルタイプベーラー
何度でも使用でき、フッ素樹脂(Fluoropolymer)のため有機物・無機物の水質分析にも安心して使用できるベーラー
テクノインターナショナル株式会社
03-5303-9700
高品質、使い易さ、丈夫さを追求した試料採取機器。理想的なサンプリング器材をお届けする
・・・それが使命と私たちは考えます
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このベーラートップを左下のトップに変更しています
左:ベーラートップ、右:ボトム(ボトムの写真上側が、ベーラーの下方向です)
洗浄することで、何度も利用できるベーラーです。
ベーラー本体、下部のボールバルブ部も洗浄できます。
油等のベーラー本体の汚れを、現場で洗浄しにくい場合には、使い捨てタイプベーラーまたはペリスタルティックポンプのご利用をお勧めします。
- « 本製品の構造的特徴»
- 上部から孔内水が入りにくい構造:ベーラーを上げてくる際において、異なる(浅い)深度の孔内水が入りにくいように、ベーラーの頭部が直接孔内水に触れないように、傘状に覆われている。
- 自重がある:スムーズにベーラーを下げることが可能。スムーズに井戸孔内を下ろすことによって、孔内水をできるだけ乱さずに採水が可能。
- 長さが約30cm:採水区間をできるだけピンポイントで行う事が可能。
- 長さを伸ばすことができる:採水量を増やしたい場合は、別売りのセットで筒を延長することが可能。
- 加圧濾過タイプにも:簡単な自作で、加圧濾過タイプのベーラーとしても利用可能。
- 注意
- 初めてお使いになる際には、分析用科学機器の洗浄法に従って、必ず洗浄を行ってからご使用ください。
- フッ素樹脂製ベーラー:仕様
- 弊社商品番号:1-B-0005
- 材質:Fluoropolymer
- 色:白濁色(採水試料は見ることができません)
- バルブ:ダブルチェックバルブ、ベーラー頭部・下部に逆止弁
- 大きさ・容量:直径4.5cm、長さ38.7cm、容量350mL
- オプション
- 下部に接続するFluoropolymer製のVOC採取用コック(気泡を生じさせないように分取)
- このコックを使用する場合、このコックと一緒にセットされているコック用ボトムと、元のベーラーに付いているボトムを交換して地下水採取を行います。(流入口の直径は約2cm)
- コック用ボトムをベーラー下部に取り付け(コックは外して)、採水します。採水後、ボトムにコックを挿入し、あたかも蛇口のように、採水を行います。
- コック先端のチューブの太さは、約5mmです。チューブを介して、使い捨てカプセルフィルターに接続可能です。
- このコックセットを用いない場合、採水ビン等への分取は、ベーラーの上部から行います。
- 採取容量増量セット
- 長さ(容量)は、60cm筒と接続コネクタのセットにより、増加することができます。
- 元の30cmと60cmの組み合わせにより、3種の長さ(約30cm:350mL、60cm筒:700mL、30+60cm筒:1050mL)として利用することができます。
- 頭部にボールバルブ弁
- 標準でセットされているトップの内部にボールの入っているものです。
- 上部に弁を設置できるため、より正確な深度の採水が可能です。
- しかし分解ができないため、つけ置き洗いは可能ですが、こすり洗いの洗浄はほとんどできません。
- お客様の工夫で加圧濾過ベーラーにも
- ベーラートップに、ベーラー内部の水をハンドポンプで加圧するものを、ラボ用シリコンゴム栓(17号)等で作り、標準のベーラートップと交換設置することで、低価格で加圧濾過タイプのベーラーにもなります。
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VOC採取用コック
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延長の筒(60cmのみ取り扱い)
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接続コネクタ
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ボールバルブトップ
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価格:
本体 : 価格は一覧表をご覧下さい 商品番号:1-B-0005(1個)
容量増加(ベーラー延長60cm筒と接続コネクタ)セット: 価格は一覧表をご覧下さい 商品番号:1-B-0005-2(1セット)
VOC用採取コック : 価格は一覧表をご覧下さい 商品番号:1-B-0005-3(1個)
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当製品にかかる関連情報
- «他のベーラーやベーラーロープ・リールはこちら»
- 他の種類のベーラー
- ベーラーロープ・リール・ベーラー用おもり
- 実験器具用無リン洗剤・ベーラー用ブラシ
- «本製品(フッ素樹脂製ベーラー採水器)の使用・採水方法(使い方)»
- 井戸の孔内水位を測定します。その後、水試料を保管する容器と、バケツ(又はたらい)を用意します。
- ベーラーを吊すロープ先端のナスカンに採水器を確実に接続し、井戸へ投入します。
- 測定した水面直上で一度下降を止め、その後、ゆっくりと水中に降ろします。
- 水中に入ってからは、採水器内部を適切に水が通過する程度の速度で下降させます。下降が遅い場合には、次回にはベーラー用おもりを負荷しても良いでしょう。ただし、あまり速くすることは孔内水を乱すことになります。
- 所定の深度まで、できるだけ一定速度で、下降させます。
- 採水予定の深度になったら、その深度で下降を止めます。下降を止めることにより、上下のバルブは閉じられ、採水器内部に所定深度の孔内水が保持されます。
- 採水器を回収するため、採水器を上昇させます。上昇は一定速度で行ってください。回収する際は、決して、水中では採水器を下降させないでください。バルブが開いてしまうため、下降させた深度の水が、採水器内に入ってしまいます。
- ベーラー回収後、コックセットを先端につけていない場合は、バケツ(又はたらい)の上で、ベーラー上部より、試料水を保管する容器に分取します。
- «リユーザブルタイプベーラーの採水ごとに行う洗浄の一般的な方法»
- 購入時や保管前の洗浄は、分析用科学機器の洗浄法に従ってください。
- ここでは現場で、採水ごとに行うon-siteの洗浄の概要について書いています。
- 実際の扱いについては、下記参考文献をご参照の上、洗浄を行ってください。
- 無機物を対象とした樹脂製のベーラーの場合
- 濡れている間に、水道水などですすぎ、内部や外部の付着水を流します。
- 5%のHCl溶液を通しベーラー内部が洗浄されたことを確認し、十分に脱イオン水を通過させます。
一部でも金属がある場合には、酸を使わずに、実験器具用無リン洗剤をベーラーに通し、脱イオン水ですすぎます。
- 内部にHCl溶液が残っていないことをpHメーターで確認し(その値が洗浄用の脱イオン水と同一か、または6.0よりも大きいこと)、次の採取を行います。
- 有機物を対象とした樹脂製のベーラーの場合
- 濡れている間に、水道水などですすぎ、内部や外部の付着水を流します。
- 実験器具用無リン洗剤をベーラーに通し、水道水または脱イオン水ですすぎます。
- メタノールですすぎ、乾燥させるか、または脱イオン水でメタノールを洗い流して、次の採取を行います。
- TPCまたはDOC分析用のベーラーには、メタノールによるすすぎは行ってはいけません。
- 無機物の採取も併せて行う場合、非金属のベーラーに対して、洗剤で洗浄し水道水で洗いながした後、メタノールを通し、その後に酸ですすぐと良いでしょう。
- 洗浄に関する参考資料
- USGS - National Field Manual for the Collection of Water-Quality Data (TWRI Book 9), ″Chapter A3. Cleaning of Equipment for Water Sampling -Version 2.0 ″, April 2004
- «特殊な場合のベーラーの洗浄方法»
- 油が付着している場合
- 実験器具用無リン洗剤を適切な濃度(Liquinoxの場合は10%)で用意します。
- 樹脂が傷つくことのないやわらかいブラシなどを使って油を洗い落とします。
- もしそれでも落ちない様でしたら、エタノールやメタノール、アセトンなどで拭き取ります。なおこれらの薬品を使用する場合、適切に管理された状態で行ってください。
- 水道水で洗剤を洗い流した後、脱イオン水ですすぎ、十分に乾燥させ、リールに巻いて保管します。
- 人の糞便性大腸菌類や家畜などの糞尿を含む場合
- 上記に書かれた洗剤による洗浄は事前に行っているものとします。
- 50ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液、またはエタノール、メタノールを用意します。薬品によっては、本体の材質を痛める場合がありますので、事前確認を必ずして下さい。
- これらの溶液で、ベーラーやロープ等を拭きます。
- 引用文献
- USGS - National Field Manual for the Collection of Water-Quality Data (TWRI Book 9), ″Chapter A3. Cleaning of Equipment for Water Sampling -Version 2.0 ″, April 2004
- 訳者注)次亜塩素酸ナトリウム水溶液の濃度について:ノロウイルス対策用の日用品の消毒には、日本国内では塩素濃度200ppm~500ppmの濃度のものを用いるとしています。(例えば、ノロウイルスの消毒方法(内閣府食品安全委員会)。)ここで紹介したUSGSのマニュアルでは、濃度を50ppmとしたものを用いています。従って、現場の状況に応じて濃度を濃くするなどの必要な調整をしてください。
- 50ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を作る方法
- 日本国内で販売されている消毒薬と言われている同製品は有効塩素量が約6%です。はじめにこれを20倍希釈した3,000ppmの溶液を作成します。すなわち、ペットボトルのキャップ1杯の原液に、同キャップ19杯の水で薄めます。この溶液は、キャップ付きの容器に入れて、強く蓋をしても、1週間程度しかもちませんので、必要に応じて作成してください。
- 次に1.5Lの50ppmの溶液を作成します。1.5Lのペットボトルであれば、この容器に3,000ppm水溶液25mLを入れ、水を加えて1.5Lにすれば50ppmになります。この水溶液は、そのままの状態でも濃度が自然に薄まってしましますので、作成した当日に使い切った方がよいでしょう。
- «内径5cm程度までの井戸に使用する場合のベーラーの太さ»
- 井戸管の内径が5cm程度までの井戸に使用するベーラーの太さを選定するに際して、採水する水の量(分析に必要な量)だけでなく、井戸の内径にも考慮する必要があります。
- これは、井戸内部でベーラーが引っからないようにするためで、内径とベーラーの太さとのクリアランスに注意が必要であることを意味しています。回収できなくなれば、二度と採水ができなくなり、井戸は使えなくなります。
- まれではありますが、井戸の内部では以下の様な現象が起きている場合もあり、通常の場合、孔底まで目視ができませんので、この点からもクリアランスに配慮が必要となります。
- スクリーンの加工精度が悪いと、内部側に「バリ」が出ている場合があります。
- 管と管の接続に際し、接合部に隙間(溝)がある場合があります。(ネジ加工により接続された管ではなく、ソケットによる接続の場合が多い。)
- クリーン部や、管の接合部からシーリング材が井戸内部へ侵出し、固化している場合があります。
- 深い井戸の場合、井戸は、必ずしも完全な鉛直下方になっているとは限らず、曲がっている場合があります。
細い径の観測井に使われることの多いパイプのサイズ(必ず原典にて確認をしてください)
規格やメーカー |
呼び方 |
外径±許容差 (mm) |
肉厚+許容差 (mm) |
内径 (mm) |
規格等 |
備考 |
硬質ポリ塩化ビニル管VP, HIVP(耐衝撃性) (肉厚管) |
25 |
32(±0.2) |
3.1(+0.8) |
25 |
JIS K 6742 |
- |
30 |
38(±0.2) |
3.1(+0.8) |
31 |
JIS K 6742 |
- |
40 |
48(±0.2) |
3.6(+0.8) |
40 |
JIS K 6741 |
- |
50 |
60(±0.2) |
4.1(+0.8) |
51 |
JIS K 6741 |
- |
65 |
76(±0.3) |
4.1(+0.8) |
67 |
JIS K 6741 |
- |
(有)いどや 井戸用PVCパイプ |
25シリーズ |
32 |
3.5 |
25 |
- |
- |
40シリーズ |
48 |
4 |
40 |
- |
- |
50シリーズ |
60 |
4.5 |
51 |
- |
- |
65シリーズ |
76 |
4.5 |
67 |
- |
- |
«スクリーン深度が不明の場合»
井戸管が電気を通さない場合、簡易な電気検層を行うことで把握できます。
電気を通す管の場合、孔内を観測するカメラ(横方向の撮影ができるもの)で確認をします。
いずれも、地質調査等の会社向けに機器のレンタルがあるほか、地質調査の会社や土木に強い建設コンサルタントで機器を保有していることが多く、これらの会社スクリーン深度の調査が行われています。
更新日:2020年1月4日
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